夫の経営していた会社が倒産。
子どもを自分で引き取り、離婚。K.Sさん(仮名・47歳)は、「とにかく何とかしなければ」というギリギリの状態からのスタートでした。
それが8年前のことです。
「ここでは、実際に派遣で働いていた方の実体験を、NFAの代表大崎玄長さんが教えてくれているよ!」
結婚後はどこかに就職したことがなく、就業経験で言えば、15年のブランクが空いていました。
当時はまだ30代とはいえ、やはり長いブランクの後の就職活動はそう簡単には進まないので、ただでさえ精神面でも生活面でも辛いもの。
ましてや子どもはまだ中学生、何とか育て上げるための教育費や生活費を確保しなければならないのは、少々の負担ではありませんでした。
こうしたいろいろな事情が重なっている場合、一人ぼっちで職を得ようとしても、誰にも相談できずに迷って立ち往生してしまうことが多々あります。
そこで彼女は、私の派遣会社で登録をし、自分の希望を伝えながら相談する道を選びました。
派遣先はいくつか替わりましたが、彼女がこの8年間、一貫して選択してきたのがテレフォンマーケッターの仕事です。
この職種の場合、あらかじめ決められた時給以外に、業績手当が加算される場合が多いからです。
子どもの将来を考えて、自分の力で少しでも多く稼ぎたい。
自分で自分にプレッシャーをかけて頑張ってきた様子が、そばで見ていてもよくわかりました。
最初は時給1200円からスタートした彼女も、今では時給1950円までスキルアップしました。
「少しでも多く収入を得たい。そのためには努力を惜しまない」という彼女の姿勢が、実を結んだ結果です。
こうなれば、しめたもの。一つの職場で契約期間満了になっても、またすぐ次の職場で活躍してもらうことができます。
「あのころは本当に、どうなることかと思いました。毎日が不安でいっぱいで。でもお陰様で、当時中学生だった子どもが今年大学を卒業します」
最近になって彼女は、安堵の表情でそう話してくれました。
「もう、自分にプレッシャーをかける必要なんてありません。次に職場を移るときには、時給はそれほど高くなくてもいいから、プレッシャーの少ない職場をお願いしたいです」
そういって微笑む彼女。「これから、少しは自分の時間も大事にしたい」のだそうです。
派遣社員の場合は、こういうところが便利です。
「今はプレッシャーをあえて引き受けてもとにかく稼ぎたい」と思えば、そうい う職場や職種を選べますし、「これからは少しペースダウンして、仕事も自分の時間も楽しみたい」と望めば、それもかなえられます。
自分のライフステージに合わせたワークスタイルを手に入れて、これからの彼女はどんなライフスタイルを築いていくのでしょうか。
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