ここでは、派遣先企業での深刻なトラブルについての対処法をお話ししておきます。
できれば起こってほしくないことですが、万一の場合に備えて、一通りの知識をもっておくことはとても大切だからです。
セクシャルハラスメントやパワーハラスメントは、その内容次第では違法行為にあたります。
「せっかく得た職場だから、契約期間満了まで勤め上げたい。
多少のことは我慢しよう」と考えてしまう人もいるようですが、けっして我慢などしてはいけません。
精神的に傷つくことにより、身体まで壊してしまうこともあります。
とにかくまず、すぐに派遣会社に相談してください。
派遣会社の担当者には、いつも親しく接している分、話しにくいこともあるかもしれません。
セクハラやパワハラはデリケートな問題なので、派遣会社によっては専用の相談窓口を設けているところもあります。
そうした窓口に相談するという方法もあります。
それから、職場の備品を過失により壊してしまった、仕事上でミスをして損害を与えてしまったというような場合も、すぐに派遣会社に相談することです。
それと、最近はどの会社でも情報セキュリティの管理がとても厳しくなっているので、その点も注意が必要です。
職場ごとに書類の保存や廃棄、メール、郵便物などの扱い、デスクやストレージなどの施錠、パソコンの使いかたなどに細かいルールを設けているはずです。
そのルールは必ず守ること。
たとえ自分が作った書類1枚であっても、社内のものをやたらに社外へもち出さないことが 肝心です。
うっかり自分の鞄に入れておいて、鞄ごと電車やタクシーの中に置き忘れたら、大変なトラブルになります。
万一そのような事態になってしまったら、それも速やかに派遣会社に報告・相談をしてください。
ペナルティになることを恐れて、自分だけでこっそり処理しようなどとは絶対に考えないことです。
もしあなたの軽率な行動が原因で、派遣先企業の機密情報が漏れるようなことにでもなれば、あなたは犯罪者になってしまいます。
最後に、派遣先企業の都合で、契約期間の途中で仕事を打ち切られてしまう場合について触れておきます。
これは明らかな違法行為なので、派遣会社とよく話し合ってください。
しっかりした派遣会社であれば、たとえ仕事が途中で打ち切られても次の仕事をすぐに紹介してくれたり、残りの契約期間の給与を補償してくれることもあります。
そんなことはあってはなりませんが、もしも派遣会社が何の対応もしてくれないようであれば、行政や、法律の専門機関に、労働問題に関する窓口を設けているところがあります。
そこに相談してみるといいでしょう。
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