かなり前のことになりますが、2007年1月~3月、日本テレビ系で放送されたドラマ『ハケンの品格』をご存知でしょうか。
女優の篠原涼子さん演じる〝スーパー派遣〟大前春子が主人公。
彼女が東京・丸の内の食品会社に、時給3000円で事務職として派遣されてくるところから物語が始まります。
ドラマの中では、彼女は実に20個以上の資格をもち、仕事はスピーディーで的確、そのスキルの高さから派遣会社では特Aランクに位置づけられています。
この春子さん、残業と休日出勤はせず、朝9時から夕方6時まで、昼休みの1時間をはさんだ8時間が1日の実働時間。
1ヶ月の勤務日数を仮に22日とすると、3000円×8時間×22日=52万8000円が、彼女の月収というわけです。
いかがですか。堂々の高給取りですよね。
余談ですが、ドラマの中盤で、彼女の時給はさらにアップし、3500円になりました。
これはテレビドラマに出てくる架空の話だとしても、実際にITエンジニアや機械設計エンジニアなどの技術をもった人たちの中には、時給4000~5000円、年収1000万円という派遣社員たちもいるのです。
要は、企業のニーズに合致する高いスキルをもっていればいるほど、夢のような高収入も当たり前に望めるのが派遣社員の世界です。
派遣社員は、賞与や通勤交通費の支給がない、時給による支払いなので病気で欠勤するとその分月収が減るなどの理由から、あまり稼げないというイメージをもたれがちです。
しかし現実は、派遣社員の収入はその人次第。つまり、ピンからキリまであります。
派遣社員の時給の相場は、都道府県によってもばらつきがありますし、職種によっても異なりますが、東京都の場合は未経験でも時給1000円からスタートできる仕事が数多くあります。
そこで時給1000円で月収を計算すると、1000円×8時間×22日=17万6000円。
まあまあといったところでしょうか。
一方で第1章でもご紹介した通り、当社には時給1500円で、残業にも積極的に取り組み、月収30万円以上を実現している派遣社員もいるので、その人次第で会社員に比べていかに高収入を実現できるかがおわかりいただけるかと思います。
先に述べたとおり、派遣社員の給与は時給で支払われるので、病欠などで勤務日数が減ればそれだけ月収にも響きます。
しかし、一方で、残業をすればその分がすべて時給換算で上乗せされるのです。
多くの職場で問題になっているサービス残業も派遣ではありません。
自分が納得して働いた分は、きっちり時給になって跳ね返ってくる。
そう考えれば派遣社員の場合、せっかく残業してもお金にはならない、残業といってもいったい何時に帰れるのかわからない、といったストレスを溜める必要がないだけ、モチベーションを高めて働けるというものです。
本書では、第5章で職種別の時給の目安をご紹介しています。
それをご覧いただけば、派遣社員がどんな仕事でどれくらいの収入を得られるのか、おわかりいただけるかと思います。
もちろん、第1章でご紹介したショールームで働くH.Hさんのように、1900円という高い時給を勝ち取ることもけっして夢ではありません。
自分でスキルを磨き、派遣先から評価されれば、時給は少しずつ上がっていきます。
さらには、やはり第1章でご紹介したK.Sさんと同様に、時給とは別途に業績手当を支給される仕事を選べば、自分が頑張って成果を上げた分がきっちり収入に反映されます。
いつか派遣先にとってなくてはならない存在になったときには、会社員として働くよりもはるかに高い収入も望めます。
当社では実際に、月収40万円以上という派遣社員もいます。
また、先ほど派遣社員には賞与が支給されないというお話をしましたが、それはあくまでも基本。
派遣先によっては、仕事ぶりを評価して賞与を支給するところもあります。
いかがですか。ずいぶん夢が広がったのではないでしょうか。
派遣の仕事は、会社本位ではなく、あくまでも仕事本位です。
ですから報酬に関しても、常識の範囲というのはあるものの、ある意味では会社の給与体系や人事制度に縛られず、あなたの仕事そのものを見た上で金額を決められるとも言えます。
要はあなたのスキル次第。
もしあなたが高収入を目指したいなら、派遣社員としてどんどん力を発揮して、あなたの市場価値を高めていってください。
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